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AOKI takamasa

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AOKI takamasa
[op.disc / commmons / fatcat records / cirque / PROGRESSIVE FOrM ]
1976 年大阪府出身、現在はドイツ・ベルリン在住。2001年初頭に 自身にとってのファースト・アルバム「SILICOM」をリリースして以来、コンピューター/ソフトウェア・ベースの創作活動を中心とし ながら自らの方法論を常に冷静に見つめ続け、独自の音楽表現の領域を力強く押し拡げる気鋭のアーティスト。

近年では自身のヴォーカルを全面に取り入れた作品やFat Cat RecordsよりリリースされたTujiko Norikoとのコラボレーション・アルバム、op.discでの4/4リズムを用いたミニマルト ラックへのチャレンジ、英国BBCラジオ・プログラム[One World]への楽曲提供(The Beatles 'i will'のカヴァー)、 YCAMでのコンテンポラリー・ダンサー/映像作家との共同制作な ど、その活動のフィールドはさらなる拡張を見せているが、青木孝允自身の表現が持つ存在感は常に確固たるものであり寸分の揺らぎも感じさ せない。様々な表現手法・様々なソフトウェア/ハードウェアを意欲的に試行し、CPUを極限までドライヴさせる一見過激とさえ思える そのスタイルの中にはリズムとグルーヴ、つまり音楽という芸術表現の最も根源的な存在に対する敬意と探究心が脈々と流れ続けており、その ことこそが青木孝允という傑出した1人のアーティストが創り出す音楽をさらに魅力的なものにしていると言えるだろう。

彼自身がその創作活動と同様に不可分なものとして重きを置き精力的に展開しているそのライヴ・パフォーマンスは国内外でかねてから高い評 価を得てきているが、そのクオリティと強度は年を追う毎にさらなる進化を続けている。いまやコンピューターをメインに用いてライヴ・パ フォーマンスを行なうアーティストは数多いが、彼らの大半が単なるコンピューターの機能的な利便性のみに頼ったパフォーマンスに終始して いるのと対照的に、青木孝允は「何故コンピューターを用いてパフォーマンスを行なうのか」「コンピューターだからこそ表現し得ることは何 か」という事柄を冷静に見つめ続け、自らのライブパフォーマンスの中でそれらを実践し続けている。


text : Kohei Terazono