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2009/08/02 UPDATE #009

すべてが

Interview with YOSHIMI ― OOIOOの正体

95年、雑誌「SWITCH」の企画"YOSHIMI が架空のバンドをプロデュース"をきっかけに誕生したOOIOO。
現在オンエア中の「かるじゃが」CMでも、その特異な才能を発揮している首謀者・YOSHIMIに、バンドの成り立ちやニュー・アルバムについて訊いた。

―OOIOOというバンド名の由来を教えてください。

(ヤマタカ)eyeのメモ帳をチラ見したら、OOIOOと書いてあって、これは正に求めていたバンド名と思い、バンド名として盗みました。
目にデザインが飛び込んで来る感じが自分が探してたバンド名にぴったりだった。

―BOREDOMSやYOSHIMIO個人としての活動がある中で、OOIOOの活動とは?

OOIOO民族の生活の一部なかんじ。

―ニュー・アルバム『ARMONICO HEWA』のコンセプトについて教えてください。

ARMONICO HEWAの世界―これは蝶の話。
蝶は芋虫の形で目の前に在るものだけを見て母なる大地を這って進む。
それから小さな繭の中にこもり暗黒の世界にはいる。
人間にとってこの暗闇はスピリチャルな変容を遂げるためには不可欠なものだ。
実は、芋虫はこの暗闇の中ですでに蝶になっていて、繭の中で動きだし、
再び生命の兆しを見せる事が出来ても準備が整うまでは繭を破って飛び出そうとはしない。
生命の基本要素、水、空気、火、土、と再び関係を結んでる様にじっとして、その基本元素を用いながら、自らの内部の力を生み出す。
時が満ち、蝶が飛翔する時、突然全く違った視点から蝶は世界を見る事になる。
より広大な美の視点、ずっと広い世界観を持つ。
これが、蝶になるということ。
この話がミックスダウン時沸々と湧いて来て、歌詞にちりばめてます。
このコンセプトをスピリチャルジャズで表現せず、パンクバンドとして表現した感じです。

―YOSHIMIさんの作品には一貫して多民族的な空気が流れておりますが、そこにはどんな思いが込められているのですか?

どのような思いも別になく、こうなっちゃう。

―「かるじゃが」のCM楽曲は、どんなコンセプトで作られましたか?

わたしにCMの音楽を頼んで来た方は、前アルバム『TAIGA』の「UMO」のPVを見て、この音楽とこの映像のような感じでもっとアッパーに作って欲しいと 言ってきました。
あのCMの音楽の原曲は、今回のアルバムに収録されている「SOL」です。

CD

まるで呼吸と再生を繰り返すように、さまざまに変化するサウンドが奔放に詰めこまれた6thアルバム。
アバンギャルドなのにプリミティブ、独自のバランス感覚と音楽性で、圧倒的にオリジナルな存在であり続ける彼たちの"得がたさ"が実感できる一枚だ。
巷で話題を呼んでいる「かるじゃが」CMの原曲「SOL」も収録。

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movie

NEW!!
アバンギャルドな個性が爆発した「SOL」のPVをチェック!

around OOIOO ― OOIOOを愛する14人 ―

指で穴をあけ
そこに落とした種に
土をかぶせた途端
ひざ こし かた はな を
かすめ
くも そら つき まで
とどく いきおいで
どくんどくんと 伸びだした
まだみたことのない植物
松岡俊介/mash

原始の音楽か?
最先端のサウンド・アートか?
形容する言葉なんて皆無。
OOIOOなんだから!
鈴木 親/フォトグラファー

OOIOO 想像力の密林に住む部族たちの音楽か?
惑星的でありながら土俗的、未来的でありながら太古的。
彼女たちは直接、大脳辺縁系に侵入する。
芹沢高志/P3 art and environment 代表

ほほ、ふっほ!
まんなかがよろこぶ音をだす
生きものたちだ!
加瀬亮/俳優

OOIOOを聴きながら缶バッチを作ると、
カッコイイのが出来る。
不思議だが、そうなる理由もわかってる。
伊賀大介/スタイリスト

OOIOO
4匹の虫が遊んでいる。
眠っている私の耳の奥にOOIOO菌が入ってくる。
白い「記憶糸」を吐き出しながらウラウラウラ、、、ウラ!
4匹は私の「耳石」をはこびだす。
ここは「何処」なのだろう。太鼓の音が聞こえてくる
オドロウオドロウタイコノキオクタイコノニオイ
サアサアコロガッテオドロウ
北村道子/スタイリスト

新OOIOOを聴くと多い嚶が
深奥を言い置いて覆いを以往に雄々し
く凌いで音が扇いで真のいい心を言おう。
ジムオルーク/アーティスト

空に向かってどこまでも突き抜けていく「重力の光柱」の印象。
初めて自分の娘を手の平で受けた時感じた、アノ「特別な重さ」に似ている。
大竹伸朗/画家

46分、か。..長いか..(そうでもねぇか)。
ええ、このアルバムの収録時間です。
いや、やはりそうでもなかったです。
一気に聞けました!
曲順がイイですね。すごく。
流れがあって。
「あれ?!この曲もう終わっちゃうの?」みたいな。
もっと聞きたいなって思ってまた最初から聞く。
今更愚問なんでしょうけど何語なんですかね、歌詞は。
OOIOO語かな。
まあ、そうゆうのでいいと思ってるんですよ、オレも。
 
いつでもチャーミングな人達ですよね、もちろん音楽も。
元気でる。
好きですよ。
UG KAWANAMI/ex. U.G MAN

最近、南米オモシロものを聴き漁って浮かび上がったキーワード「プログレッシブ・ニューウェーブ」って言葉の響きが、このOOIOOの新譜にもピッタリ当てハマっちゃった!プログレッシブなのにズンドコ・プリミティブ。プリミティブなのに気持ちの良い新鮮な気の流れ、その言葉どうりのニューウェーブを感じます!「アルモニコ ヘーワ」ってタイトルの言霊の響きを口にすると、ほのぼの平和になっちゃ いますね~~~
山辺圭司/LOS APSON

われわれの宇宙交信班OOIOOは
ついに地球永久平和条約をかかげ、
ヴェーダを響かすようにうたう!!
YUKINORI MAEDA/アーティスト

私はここ数年、結果から逆算したような音楽ばかり耳にした気が して倦んでいたのだが、OOIOOの『アルモニコ・ヘーワ』は魂に身体があるならきっとこういう形をしているだろうなという感じで、聴くたびに細胞がシュワシュワする。
音と言葉のかさなりとおくゆき、すべての調和が情報とか戦略とか、そういったものから遠く聳えている。
音楽だけでできている音楽はかくもたのしくて力づよい。
松村正人/スタジオ・ボイス(休刊中)

スピーカ前でじっとなんてとてもとても。サイバー・エレクトリックな身体感覚とアフリカン・ポリフォニーとが交互に手をさしだしてくる、何と楽しく愉快なやかましさ! 逞しいのは、元気なのは女声のちから?
小沼純一/音楽・文芸批評

聴き続けるうちに、すーっと、なんか、わかってくるような。
このアルバムを初めて聴いたあたりに感じていた
もやもやぼやけた感触が、輪郭を持っていくというか。
声・言葉遊び・言霊・リズム・余白・余韻に誘われるように。
 
閃き、がOOIOOの音楽の出発点だとしたら
閃きは、それまでに積み重ねた自分すべてから出てくるものであって
でも、そのときその場の一点のみから突発的に出てくるものでもある。
つまり、両面性を持っているということ。
複雑でシンプル、肉体的で脳内的、洗練と根源、光と...
それらは一見、対にあると思われているけれど実はひとつに在って
その状態こそ素晴らしく本当で本物なのだ。
 
昼は昼でそう思ってたら
夜中、半覚醒のときに聞こえてくると
どこから夢で、どこからうつつで鳴っているのかわからなくなって
それも楽しく嬉しい。
中谷琢弥/ライター、オーガナイザー


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