music BATON 第11走者:
奥田健介(NONA REEVES) wrote:
僕にとって、良い音楽かそうでないかの基準は「浸れるか、浸れないか」という一点のみ。RCサクセションもローリング・ストーンズもスライ・ストーンもマーヴィン・ゲイもマーティン・デニーも、聴いている間は、あらゆる日常の諸問題をシャットアウトしてくれました。そしてアナザーワールドに連れて行ってくれました。
どんなに名演や名曲が詰まってるレコードでも、そういう無菌状態を保証してくれるものじゃないと、僕にとっては役立たずなんです。昔から集中に対する憧れが強いのです。
そのこととは一見矛盾するようですが、最近思うのは、誰かがたまたまお土産に買って来たKFCのファミリーバレルは何であんなに感動的に旨いのか、ってこと。食にしても音楽にしても、自分からガツガツと求めすぎるのは実は遠回りなのではないか、という気がとみにするんです。むしろ少し受動的なくらいでいた方が、不意に出会った新しい音楽が、まっさらな心に浸透してくる。お好み焼き屋の有線でたまたまかかってたヒット曲が、人生の一曲になることもあるのですから。
良い音楽と旨いメシは向こうからやってくる。あせんなくても。
奥田健介 Kensuke Okuda
1974年、福岡生まれ、滋賀県大津市育ち。幼少時にはじめたピアノによって限りなく絶対音感に近い相対音感を身につけた。ブリティッシュ・ロックの影響を受けたギタリストとしての一面と、練りあげられたコードワークを愛するキーボーディストとしての一面が混ざりあう独自のスタンスで、ノーナ・リーヴスのアレンジメントの中核を担っている。
現在は並行して、ライブサポート、作編曲、プロデュースなど(ナイス 橋本、土岐麻子、スネオヘアー他)多方面で活躍の場を広げている。
NONA REEVES
New Album『GO』
TKCA-73414
3000yen(tax in)
2009.3.4 In Stores!!
"GO TOUR 2009"詳しくはHPまで
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■オフィシャルHP:http://www.nonareeves.com/