music BATON 第60走者:竹内里恵 wrote:
ピアノの玩具がお気に入りで、4才の時ピアノ教室に連れていかれたのが馴れ初め。展開の読めるドイツ音楽系の堅苦しい練習曲が好きになれなかったが、8、9歳の頃ドビュッシーを聴き、それまで聴いた事のない和声や展開に衝撃を受けた。がそういう曲は弾かせてもらえず、練習意欲を喪失。アカデミック音楽の道は早くに断念。
80年代に思春期を送り、ベストヒットUSAを経て、スティービー・ワンダー、YMO、ビートルズ中期、Police、REMなど、和声やリズムに一癖二癖あるものにやはり惹かれた。
ジョン・レノンの拍がいきなり省略されたりとか、余分な拍がある変則性がすごく好きだった。89年にThe Stone Rosesのライブで、レニのドラムとマニのベースの躍動感に我を忘れ、4トラックとシーケンサーを買って作曲しだした。ドラムやベースには人を直接動かす力があるとその時実感した。
近年は家で聴くのは七尾旅人、Elliott Smith、Beck、レイハラカミ等ソロアーティストが多い。独り向かい風にさらされてる感じが好きなのかも。でもがっちりとまとまったバンドのライブで圧倒される感じも好き。
スタジオに行く車の中でもよく音楽を聴く。Keaneは気分良くシンガロングしてしまい、気づくと喉が嗄れてたりする。
竹内里恵 Rie Takeuchi
1992年ルミナスオレンジを結成。全ての作編曲を担当(歌詞は共作あり)。2002年以降ソロプロジェクトとして、サポートミュージシャンを迎えて音源制作、ライブ活動を行っている。複雑な和声とリズム展開、それらのピースを縫い合わせるメロディーとの危ういバランスが特徴。これまで5枚のアルバム、1 枚のミニアルバム、2枚のシングルをリリース。長いバンドの歴史の中、98年、英国ex.Pale Saintsのレーベル「Friendly Science」からリリースした7インチが京都のレコード屋でコーネリアスの耳にとまったのがきっかけで、トラットリアに参加。NYのレコード屋で Music Relatedのオーナーに出会い米国でアルバムをリリースしたり、米国の音楽イベントSXSW、CMJ Music Marathon、台湾のFormozFestivalにも参加。
2009年ベストアルバム「Best of Luminous Orange」を、残響レコードからリリース。2010年6月2日、6枚目のフルアルバムである「Songs of Innocence」を同レーベルからリリース予定。6月27日代官山UNITにて発売記念ライブを行う。