music BATON 第68走者：かせきさいだぁ wrote:
中学の頃によく聴いていたのは松田聖子。松田聖子の歌はなんでこんなにいいのだろう？とフト気になってよく注意していると必ず『詞：松本隆』と書いてある。ハハ～ン、どうやらこいつが凄いんだな、とイガクリ坊主を唸らせた（作曲陣も凄いんだけどね）。とにかくほかのテレビで唄ってるアイドルとは比べ物にならないぐらい絵が浮かぶ詞で、この人の名前だけは音楽に興味も無いのに覚えた。
高校時代にHIPHOPと出合い、歌がうまくなくても音楽出来るんだ！と嬉しくなった。高校を卒業して専門学校に入り文化祭でスチャダラパーの初ライブを観て、すぐ僕もラップをすることにした。スチャダラパーはすでにオリジナリティ全開で凄かった。だから僕も独自なことをやらないと、とゴンチチ2枚使いでラップをしたりしていたが、もっと詞の世界を独自にしなければならないことに気付いていた。そして出会ったのがまた『松本隆』である。あぁ『風街ろまん』のHIPHOP版を作ればいんだ、とそれからは凄い勢いで曲を作った（人からみたら遅かったかもしれないけど）。
今回あげた4枚のアルバムはどれも、新天地を目指したアルバムだと思う。そーゆーのが好きなんです、あてどなく、みたいな。ポール・マッカートニーのソロの2枚目なんかも大好きです。
かせきさいだぁ Kasekicider
ラッパー兼画家。
'96年にメジャーデビュー、現在では「かせきさいだぁ&HUGTONES」、いとうせいこう、DUB MASTER Xらとのバンド「The Dub Flower」にて音楽活動の幅を広げている。音楽以外には、漫画『ハグトン』を7巻まで刊行し、話題に。現在ではアート活動としてそのハグトンを題材にした個展が度々開催されている。
【近況】
2010.6.5～2010.6.29
サイダープロダクション presents「LB大アート祭り」
http://www.beams.co.jp/news/event/lbat-tokyo-cultuart-by-beams.html
2010.7.11
サイダープロダクション presents「ハグトンフェスVOL.4」
@Shibuyaエッグマン
http://eggman.jp/venue/flyer/61490
This CHOICE!
2010/06/16 UPDATE
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Raising Hell / RUN D.M.C.
高校のときにこのアルバムに出会ったのがウンのつき。「こんなシンプルな音とラップで、ここまで過激にカッコイイことが出来るんだ！HIPHOPスゲェ」と、一人でんぐり返ったアルバム。今でもこんな感じの曲が出来ないかと、試しては出来ずにガックリ肩を落としています。
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Paul's Boutique / Beastie Boys
ビースティの一枚目は「黒人じゃなくてもHIPHOPって出来るんだ！」と度肝を抜かれたが、この二枚目は「え？これ、新たな地平へ走り出してない？」と もっと度肝を抜かれた。日本人の僕たちも、自分たちなりのHIPHOPを作り出してもいいんだということに、決定的に気付かされたアルバムです。
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Done by the Forces of Nature / Jungle Brothers
前回のBoseは絶対ジャンブラの1stを紹介するとばかり思ってたら、2枚目を紹介してしまいかぶってしまった。コンクリートジャングル感満載の1stを作り上げたジャンブラは、2枚目でついに精神宇宙の深淵を表現してしまいました（僕の勝手なイメージ）。とにかくPOPならなんでもいいんだ！とでんぐり返った一枚。
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風街ろまん / はっぴいえんど
日本語のロックを模索したバンドがその昔いる、と紹介してもらったのがこのアルバム。思春期からずっと松本隆の歌詞が好きだったので、「やっぱりコイツか！」とハタとヒザを打った。これを聴いてHIPHOPにつげ義春とか水木しげるとか宮沢賢治とか、なんでも放り込んで良いんだな、と興奮した。
= アナログ盤が購入できるサイトにリンクします。オークションかも？
#069は「小宮山雄飛」さんです。
