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2009/01/23 UPDATE BOREDOMS

ついに伝説と化した、究極の実験音楽 YOSHIMIO

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CD

77 BOADRUM、88 BOADRUMとギネス級のビッグ・イベントを2年連続で放ったボアダムズ。もうひとつのギネス級と言えそうなのが、1月28日にリリースされる新作『SUPER ROOTS 10』だ。"SUPER ROOTS"というシリーズの最新作でもあり、1993年にメジャー進出作第2弾として一作目を発表して以来、足掛け15年にもわたって続いているシリーズで、ワン・アーティストとしてこれほどのロング・タームで継続している連作群は世界的にも稀だろう。当初は本筋の作品とは異なる"課外作品"のシリーズとされてきた。それは『SUPER ROOTS 3』~『6』がのちの歴史的名盤『SUPER ARE』に結実したように、途方もないアイデアのコアが素描のようなかたちでシリーズ作化されてきたからだ。しかしそれはあとになってみなければわからない。もはや活動じたい、存在じたいが規格外のボアダムズにあって、本筋と課外の区分けはさほど意味をなさないだろう。

『10』は、輪郭はおぼろげだが質感はヘヴィなドローン風の信号音から始まる。この入り口でリスナーは知らず知らずのうちにいったん意識下がリセットされるかのような、さりげない重低音である。やがてこの音のはるか彼方から、くぐもった雄たけびのような声が聞こえてくる。まるでインディオが動物と交信を図っているような、自然そのものを喚起させるような声。この声と入れ替わるようにEYEの明瞭で太い歌声が前面に響いてバンド・サウンドが轟いていく。特に耳を引きつけるのは、琴のように雅な質感を伴うシンセとおぼしき音だ。ひらひらと花弁が舞うように華やかなループ・フレーズがメインとなって転調の激しい曲の狭間を漂い、トラック全体がまるで何かの祝賀それじたいのように鳴っている。楽しく、うれしく、なにかしらないけれどめでたい。なぜこれほどめでたいのだろう。歌われているのは"ANT10"。ANT=アリで、それが10匹。今作は『10』。つまりそういうことなのか!?

このバンド・サウンド・ヴァージョンをオリジナル・トラックに、あとはリミックス・トラックがノンストップで連打される。大阪在住のクリエイター/DJのALTZに、北欧を越えて注目されているノルウェー出身のLINDSTROMらがリミキサーとして、原曲に、あらゆる角度からフロア仕様にアプローチしている。

ところでSUPER ROOTSシリーズはかねてから10作で完結とされていたが、数字を重視するボアらしく"4"は欠番扱いで、実際は今作で9作目となる。あと一作なのかどうか……まさしく神のみぞしる。

(石井孝浩/フールズメイト)

GOODS

『SUPER ROOTS 10』リリースを記念して、YOSHIMIがプロデュースするファッションブランド"emerald thirteen(エメラルド・サーティーン)"とのコラボバッグが登場!
BOREDOMSらしいドラムモチーフがプリントされた、アナログ盤も入る大きめサイズのバッグです。

staff voice

BOREDOMSのシリーズ10作目となる『SUPER ROOTS 10』の発売を記念して、BOREDOMSのシンボルとも言えるドラムプリントと、アナログ盤レコードが収納できるemerald thirteenオリジナルのレコードバッグとのコラボレーションが実現しました。
上部にプリントされたシンバル部分に縫い付けたピンクのキラキラ布が、とてもオシャレなアクセントになっています。

emerald thirteen 藤井友里恵


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