ロサンゼルスにて行われたメンバー3人揃ってのインタビューを本DVDにて初公開! リラックスした表情で今回のアメリカ公演への思いを語る、大変貴重な映像となっています。
テレビ放映時にはカットされてしまった「Riot in Lagos」もきっちりお見せします。1980年ワールドツアーのオープニングを飾ったナンバーを31年ぶりにアメリカで披露した一幕です。
Yellow Magic Orchestraメンバーの手元に寄った映像や、公演で3人が使用した機材をカメラ17台をフル稼働させてバッチリ撮影いたしました! こんな映像は見たことない!!
Yellow Magic Orchestra
『Yellow Magic Orchestra Live in San Francisco 2011』
commmonsmartだけのオリジナル特典
「オリジナルポストカード(2枚セット)」つき!
本作で特に注目したいのが、Yellow Magic Orchestraの3人が揃って応じたインタビュー映像が収録されていること。ココではその一部を抜粋してご紹介します。
Yellow Magic Orchestraにとってアメリカとは
細野晴臣(以下、細野):教授にとっては全然違うんでしょ。
坂本龍一(以下、坂本):でもLAっていうのは東海岸とは違って。僕にとっては異 国な感じはあるよね。なんか思い出すよ、31年前を。
高橋幸宏(以下、高橋):僕はあんまり変わらないんですよね。イメージが。
細野:何回来てもLAっぽんだよね(笑)
高橋:LAは何回来てもLAですよね
坂本:サンフランシスコはサンフランシスコな感じがするもんね。
細野:当たり前のことしか言ってないけど(笑)
30年前の衛星中継ライブについて
高橋:衛星中継されたのは、たぶんLAのチャップリン記念スタジオからだったと思うんですけど。半分ショウのようなコンサートで。ホントはLAのパラディアムっていうところで何日か前か後にライブをやっているんです。でも衛星中継された方はかなり演出がテレビ的であまり面白くなかったような記憶がありますね(笑)
細野:(笑)
高橋:芳村真理さんや亡くなった加藤和彦さんが司会をやってくれたり、ファッションショーが入ったり、見に来ているのがみんなA&Mのアーティストばっかりで。
坂本:あれよりさ、最初に海外でやったLAのグリークシアターが一番鮮烈な記憶に残ってますね。初めて…まあ、君(高橋)はミカバンドでやってたと思うけど。
高橋:いやでもアメリカとはいっても違ってたし。あの時は楽屋ではしゃいでたね。
坂本:あの頃は70年代ぽくてまわりに長髪の人が多かったんですけど。長髪なのにミュージックビジネスっていうのがバシッとシステマティックにできているのが驚いた。もっとヒッピーっぽいのかなと思ってたんだけど。そうじゃなかったってね。
高橋:いまは教授は世界中にツアーに行ってるけど、それとあの頃と変わってない? 今もあんな感じ?
坂本:今に比べたらあの頃のほうがヒッピーっぽいっていうか。名残はあったけどね。
高橋:楽器を降ろすだけの人がいるから、そういうユニオンがあるから他の人は触らないでくれって言われたりね。日本人からしたら助けあいの精神があるからビックリしたよね。
坂本:そういうので言うと想い出すのが、リハーサルの時にギターアンプが壊れたんですよ。僕らのスタッフが駆け寄ったら、舞台袖からユニオンのオジサンが棒を持って出てきてこらこら触るな!って(笑) ギターにはギターテックの人がいるからその人の領分を犯しちゃイカンと。そういうのがすごい印象的でビックリしましたね。日本人と考え方が違うんだね。
31年ぶりのアメリカ公演を終えて
坂本:思い出しましたね。昔の感じをね。
細野:でも昔ほど緊張しなかったよね。
坂本:慣れちゃったんでしょうね。
細野:なんだか日本と変わらないないでしょ。見ている人も日本人のような反応があるじゃないですか。
高橋:YMOって30年前にやった時もそうだったけど、受けてるのか受けてないのか、最初はわからないんですよね。後でアンコールになるとわーっとなって、あ、受けてるんだっていうのが後でわかるっていうのがあって。そのリアクションは、昔も今も、世界どこ行っても同じだねってよく言ってたのを思い出しましたね。
坂本:まあ、イヤホンとかしてるしね。あまりその外の音が聞こえないんですよ。
細野:欠点だね(笑)
一同:(笑)
全米から集まったファンについて
坂本:やっぱり(LAとサンフランシスコでは)客層が違いましたよね。サンフランシスコの方がマニアックな。
高橋:そう、コアだよね。
坂本:あれ見た? こう、左腕に1stアルバムのジャケットを刺青しているアメリカ人がいたの。
高橋:え?ジャケットの?
坂本:そうそう、あの芸者風の。
細野:何考えてるんだ……(笑)
高橋:熱狂的ファンなんじゃないですか。
細野:英語でお帰りなさいって言われてたんだって?ありがたいよね。
坂本:中には31年前に生まれてなかった人もいたと思うけどね(笑)
高橋:いっぱいいるでしょう(笑)
坂本:でも、割と若くてもマニアックなファンは多いですよね。
高橋:YMOを聴き返してくれてるんでしょうね。
坂本:そういえばね、「Gradated Gray」っていう曲を若いアメリカ人のファンがリクエストしたんですよ。僕達はあらかじめ曲順が決まっているからそういうのには応えてあげられないんだけど、ちょうど次にその曲をやったんです。もう彼は感激してましたよ。
高橋:へえ、叫んでたの?
坂本:そう、僕の前でリクエストしてたんですよ。
高橋:ふうん。
坂本:だから終わった後は「アリガトゴザイマス!」って(笑)
全員:(笑)
高橋:誰かの一存でその場でできるはずがないんだけどね(笑) すごい偶然!
今後のYellow Magic Orchestraツアーについて
高橋:まあ、我々は大人数なんでね。やるんだったらちゃんとまとまったブッキングができないと。
坂本:制作費がかかっちゃうからね。
高橋:海外に行っては日本に帰って…みたいなことはできないから。それさえまとめていただければ、ね!
坂本:大変なんですよ、実は。
高橋:あと僕達の健康状態次第っていう(笑)。それによっちゃ、まだわからないけど…(細野さんを見て)だってそんなに元気じゃなかったんですよね?(笑)
細野:(苦笑)全然ダメです。
全員:(笑)
細野:ステージの上ではちゃんとやるよ。
高橋:(頷きながら)ステージは大丈夫ですね。だから、細野さんは舞台袖まで担いでいって、ぱっとベースを渡すとちゃんと弾いて、またステージ終わってぐったりしたところを連れて行く…みたいな。当分はそういう感じで行けるんじゃないですかね?(笑)
坂本:当分?(笑)
細野:(苦笑)
Yellow Magic Orchestraのこれからの活動は…?
細野:(教授にどうぞとジェスチャー)
坂本:いや、どうぞって(笑)何も考えてないですよね。
高橋:ロボットみたいだね(笑)
坂本:そうそう(笑)
高橋:でも思いつくとやれるからいいですよね。そういう意味では昔は思いつたりしなかったから(笑)
細野:ありがたい事なんで、これからもよろしくお願いいたします。
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Yellow Magic Orchestra
『Yellow Magic Orchestra Live in San Francisco 2011』
2011年6月27日に行われたサンフランシスコのウォーフィールドでの公演の模様を、アンコールを含む全18曲、じっくり収録したライブDVD。サポートメンバーにFennesz、小山田圭吾、権藤知彦を迎えてのパフォーマンスとなります。テレビ放映時にはオンエアされなかった秘蔵映像も満載! 今ならオリジナル特典「オリジナルポストカード(2枚セット)」つき。
Yellow Magic Orchestra
『YELLOW MAGIC ORCHESTRA PHOTOGRAPHY BY MASAYOSHI SUKITA』
31年ぶりのアメリカ公演を記念して、会場のみで販売された『YELLOW MAGIC ORCHESTRA×SUKITA』のアメリカ版。写真、テキスト、年表、YMO+SUKITAによるコメントは全てアメリカ向けに再編集。デヴィッド・トゥープによるエッセイが加わり、アフリカ・バンバータ、ウィリアム・ギブソン、中西俊夫(プラスチックス)が新たにコメントを寄せています。