commmons：schola（コモンズスコラ）

坂本龍一総合監修による『音楽の学校（＝schola）』
第15巻のテーマは「20世紀の音楽Ⅱ～1945年から現在まで」

西欧の〈正統〉を受け継ぎながら、今なお革新を続ける“現代音楽”の精髄を、坂本龍一が藤倉大、豪華レギュラー陣とともに厳選。

坂本　ぼくは現代音楽って、もう70年代で勢いを失ってしまったと思っていたんです。でも藤倉くんは、最近でも面白い作品はたくさんある、むしろどんどん豊かになっていると思っているんですよね。
藤倉　過去300年分ぐらいの音楽が、この40年ほどに凝縮している感覚があります。というか、むしろ勢いありすぎじゃないかっていうぐらいです（笑）。
（ブックレット内座談会より抜粋編集）

写真: 座談会収録後の会場で（左から浅田彰、藤倉大、坂本龍一、岡田暁生、小沼純一／撮影: 高木あつ子）

■制作者クレジット
総合監修・選曲・執筆: 坂本龍一　選曲・執筆: 藤倉大／浅田彰／小沼純一／岡田暁生
編集: 門松宏明／原典子　アート・ディレクション: 中島英樹

●ジャチント・シェルシ
1. 独奏チェロのための《イグール》～第2楽章 回想 ／フランセス=マリー・ウィッティ（チェロ）
●アンリ・デュティユー
2. メタボール～第2楽章 線的な ／パーヴォ・ヤルヴィ指揮 パリ管弦楽団
●ジェルジ・リゲティ
3. ピアノ協奏曲～第1楽章 ヴィヴァーチェ・モルト・リトミコ・エ・プレチーゾ ／ピエール=ロラン・エマール（ピアノ）、ピエール・ブーレーズ指揮 アンサンブル・アンテルコンタンポラン
●ピエール・ブーレーズ
4. ピアノのための《12のノタシオン》～第4番 リズミーク ／ピエール=ロラン・エマール（ピアノ）
5. オーケストラのための《ノタシオン》～第4番 リズミーク ／デイヴィッド・ロバートソン指揮 リヨン国立管弦楽団
●ルチアーノ・ベリオ
6. フォーク・ソングズ～第10曲 糸紡ぎ女（カントルーブ《オーヴェルニュの歌》より） ／キャシー・バーベリアン（メゾ・ソプラノ）、ルチアーノ・ベリオ指揮 ジュリアード・アンサンブル
●ジェルジ・クルターク
7. 2つのチェロ、2つのヴァイオリン、チェレスタのための《リガトゥーラ フランセス=マリーへのメッセージ（答えのない質問の答え）》作品31b 第2版 ／ミクローシュ・ペレーニ（チェロ）、ゾルターン・コチシュ（チェレスタ）、ケラー四重奏団、ブダペスト祝祭管弦楽団のソリストたち
●カールハインツ・シュトックハウゼン
8. 7つの日より～第2曲 アンサンブルのための「無限に」 ／ツァイトクラッツァー
●ヘルムート・ラッヘンマン
9. トッカティーナ～独奏ヴァイオリンのための練習曲 ／マリエット・レナーズ（ヴァイオリン）
●ジョルジュ・アペルギス
10. オペラ《暴風雨警報》～警報1 ／ドナティエンヌ・ミシェル=ダンサック（ソプラノ）、ジョアンヌ・ソニエ（女優・ダンサー）、リオネル・パントル（バリトン）、ロマン・ビショフ（バリトン）、ジョルジュ=エリ・オクトール指揮 アンサンブル・イクトゥス
●ジェラール・グリゼー
11. コントラバス・クラリネットのための《アヌビス＝ヌート》～第2部 ヌート ／エルネスト・モリナーリ（クラリネット）
●サルヴァトーレ・シャリーノ
12. 独奏ヴァイオリンのための《6つのカプリス》～第1番 ヴィヴァーチェ ／バルバラ・リューネブルク（ヴァイオリン）
●ヴォルフガング・リーム
13. 6声と器楽アンサンブルのための《ヴィジリア（徹夜祷）》～ソナタI ／ルペルト・フーバー指揮 コールヴェルク・ルール、アンサンブル・モデルン
●ファウスト・ロミテッリ
14. アンプリファイド・ペッツォルト・コントラバス・リコーダーのための《シースケイプ》 ／アントニオ・ポリターノ（コントラバス・リコーダー）
●ブルーノ・マントヴァーニ
15. 独奏クラリネットのための《バグ》 ／ブルーノ・マントヴァーニ指揮 アンサンブル・アルテルナンス
●藤倉 大
16. オケアノス～第2楽章 笙とオーボエのための「ブリージング・タイド」 ／ ロビン・トンプソン（笙）、ジニー・ショー（オーボエ）

●巻頭言：スコラのために／坂本龍一 浅田彰
●座談会：いまを奏でる〈現代音楽〉― 1945年以降／坂本龍一 藤倉大 浅田彰 小沼純一 岡田暁生
●20世紀の音楽Ⅱ 断章／門松宏明・選
●原典解説／相場ひろ 柿市如 小沼純一
●推薦盤／坂本龍一 藤倉大 浅田彰 小沼純一 岡田暁生・選
●年表
全120ページ